食物繊維の中性脂肪値・コレステロールを下げる効果

食物繊維の中性脂肪値・コレステロールを下げる効果

 

血中の中性脂肪値を下げるには「食物繊維」の摂取が効果的だと言われています。

 

 

健康診断で血液中の中性脂肪値が高いと言われたことはありませんか? 

 

あるいは、ダイエットのために中性脂肪値を下げたいと思っていませんか?

 

そんな人には食物繊維をできるだけ多く摂ることをおすすめします。

 

食物繊維の健康効果は便秘の予防、腸内環境の改善などが有名ですが、血液中の中性脂肪や悪玉コレステロールを減らすのにも役立ちます。

 

そこで今回は食物繊維が中性脂肪を下げるのになぜ役立つのかについて解説します。

 

「カロリー摂取をひかえるように」という健康法やダイエット法だけではストレスがたまりますが、食物繊維をたくさん食べることで同じ効果が期待できるとしたら耳寄りな話ですね。

 

 

食物繊維の種類

食物繊維は「水溶性食物繊維」よ「不溶性食物繊維」の2種類があります。

 

水溶性食物繊維

水溶性食物繊維は、水に溶けてネバネバ、ドロドロしたゲル状になる食物繊維です。

 

 

ただし、昆布や山芋、オクラなど、食べるときネバネバするものだけに含まれているわけではないので注意してください。

 

ラッキョウ、にんにく、ごぼうなどのネバネバしていない食品で水溶性食物繊維を多く含むものも数多くあります。

 

成分的には、昆布のフコダイン、アルギン酸、果物に多いペクチン、ごぼうのイヌリン、コンニャクのグルコマンナン、など多くの種類があります。

 

先に触れたように、水溶性食物繊維は人の消化器官では消化されないので、カロリーはゼロです。

 

水溶性食物繊維の主な働き
  • 糖質の吸収を抑えて血糖値の上昇を緩やかにし中性脂肪を溜めない
  • 余分な胆汁やコレステロールを体外に放出する
  • 腸内環境を改善する

 

水溶性食物繊維を多く含む食品
  • 海藻―昆布、ひじき、わかめ、のり、寒天
  • 野菜―らっきょう、エシャロット、にんにく、ごぼう、枝豆、カボチャ、ほうれん草
  • 果物―アボガド、桃、パパイヤ、いちじく、キウイ、いちご、りんご、メロン、ぶどう
  • 穀類―大麦、ライ麦

 

不溶性食物繊維

不溶性食物繊維は植物の繊維や細胞壁にあたる部分で、水を含んで膨張する特徴があります。

 

野菜をよく乾燥させたときに残る物質と考えると分りやすいですね。

 

やはり人の消化器官では消化できず、カロリーはありません。

 

不溶性食物繊維の働きは、腸の働き活発にて便通を良くする、水分を含んで膨らむことで満腹感が出て食べ過ぎを防ぎます。

 

不溶性食物繊維の主な働き
  • 水を含んで膨張して腸を刺激して便秘の解消をサポートする
  • 水を含んで膨張して満腹感し食べ過ぎを防ぐ

 

不溶性食物繊維を多く含む食品
  • 豆類―えんどう豆、あずき、だいず、いんげん豆
  • 芋類―さつま芋、大和芋、里芋、じゃが芋
  • 穀類―とうもろこし、大麦、ライ麦、小麦粉、そば
  • キノコ類―エリンギ、えのきたけ、しめじ、しいたけ
 

食物繊維が中性脂肪値を下げる理由

 

食物繊維が中性脂肪値を下げる理由について解説します。

 

 

血糖値の急上昇を抑えて中性脂肪を吸収を減らす

食物繊維は血糖値の急上昇を抑えて糖分が中性脂肪に変化するのを減らす働きがあります。

 

食後は摂取した糖分や炭水化物が消化されてブドウ糖として血液に吸収されます。

 

それによって血糖値が上がりますが、血糖(ブドウ糖)は身体の細胞に運ばれてエネルギーとして消費されて、しだいに血糖値が下がってきます。

 

しかし、急激に血糖値が上昇すると細胞で消費しきれない血糖は肝臓で中性脂肪に変えられて、内臓脂肪や皮下脂肪として蓄えられるようになります。

 

その為、急激な血糖値の上昇は中性脂肪を増やす結果になるので、注意しないといけません。

 

同じカロリーを摂取しても、血糖値の上昇が急なほど中性脂肪値は高くなるのです。

 

食物繊維(特に水溶性の食物繊維)は、消化器官の中で水分を含んでネバネバしたゲル状になり、その中に食物を取り込む性質があります。

 

それによって、小腸などの消化壁から糖質などの栄養素が吸収されるペースをスローダウンさせる作用があります。

 

最近話題になっている「食べる順番ダイエット」はこの作用を応用したもので、野菜や海藻などの食物繊維を多く含む食品を先に食べることで、血糖値の急上昇を防ぐダイエット法です。

 

食物繊維は満腹感を高める

食物繊維は水を含んで膨らむことによって、食べた食物のかさを増やして満腹感を得ることにも役立ちます。

 

当然ですが、早く満腹になれば摂取カロリーが抑えられて、血液の中性脂肪値が下がり、脂肪蓄積を防ぐことにもつながります。

 

食物繊維は空腹感を緩和する

食物繊維は血糖値の急上昇、急降下を抑えるので強い空腹感を緩和してくれます。

 

血糖値が急に上昇すると、ブドウ糖を細胞に運ぶ役目をするインスリンが大量に分泌されるために、急上昇の後に急降下するという現象がおきます。

 

血糖値の急降下は強い空腹感を生むので、「すぐにお腹がすく」というダイエットをしている人には有難くない現象が表われます。

 

食物繊維は血糖値の急上昇を抑えるだけでなく急降下も抑えて、強い空腹感を防いでくれます。

 

腸内で脂肪分を取り込んで体外に排泄する

消化器官の中でゲル状になった食物繊維は食べた余分な脂肪分を取り込んで、体外に排泄する作用もあります。

 

糖や炭水化物と違って分子量が多い脂肪は消化に時間がかかるので、食物繊維に取り込まれると未消化のまま排せつされる割合が増えるのです。

 

栄養分が不足しているときはこの作用はデメリットになりますが、食べすぎが心配なときはメリットになります。

 

食物繊維がコレステロール値を下げる理由

 

食物繊維は中性脂肪だけでなく、コレステロールを減らす働きもします。

 

その理由は次の通りです。

 

中性脂肪値が下がると悪玉コレステロール(LDL)も下がる

食物繊維を摂って中性脂肪値が下がると悪玉コレステロール(LDL)の数値も下がります。

 

中性脂肪値が高いと肝臓にも脂肪が溜まって「脂肪肝」になり易くなります。

 

コレステロールは肝臓で合成されますが、脂肪肝になると肝機能が低下して悪玉コレステロールが増える傾向があります。

 

高齢になってLDLコレステロールの数値が高くなる人が多いのは、肝機能の低下が原因の1つです。

 

食物繊維は食品に含まれるコレステロールを取り込んで排泄する

食物繊維は食品に含まれる脂肪分だけでなく、コレステロールも取り込んで体外に排泄する作用があります。

 

特に水溶性食物繊維は、ゲル状で余分なコレステロールを包み込んで対外へ放出してくれます。

 

その例外の食物繊維の働き

 

中性脂肪やコレステロールを減らす働き以外にもさまざまな効果が期待できます。

 

腸内細菌のエサとなり善玉菌を増やす

水溶性食物繊維は腸内細菌の餌になって善玉菌を増やし腸内環境を改善する効果があります。

 

腸内細菌の1つの酪酸菌は水溶性食物繊維を消化して、酪酸を作ります。酪酸には腸内を酸性にして悪玉菌の増殖をおさえるはたらきがあります。

 

便のかさを増やして便通を良くする

不溶性食物繊維は水で膨張して腸に刺激与え働きを活発し便秘改善をサポートします。

 

大腸は胃に食物が入ると反射的に蠕動(ぜんどう)運動を活発にしますが、便にある程度のかさ(体積)がないと蠕動運動をサボる性質があります。

 

「この程度ならまだ出さなくてもいいや」と腸が判断してしまうのです。食物繊維は水を含んで体積を増すことで大腸の運動を活発にする作用があります。

 

腸内の有害物質を排泄する

食物繊維には腸内の有害物質を取り込んで体外に排泄する働きがあると言われています。

 

食物繊維を多く摂る食生活が大腸がんのリスクを減らすことはよく知られています。

 

しかし、それがいわゆる食物繊維のデトックス効果によるものかどうかは明かでなく、腸内環境を改善することが大腸がんやニキビ、吹き出物などを減らすということかもしれません。

 

まとめ

 

食物繊維の中性脂肪値を下げる効果について解説しましたが、いかがでしょうか?

 

食物繊維は、中性脂肪を溜めない為にはとても効果的です。

 

伝統的な日本食には食物繊維を多く含む食品が多かったのですが、食生活の欧米化が進むとともに日本人の食物繊維の摂取量が減って、いまは大人も子どもも食物繊維が不足しているといわれます。

 

効果的なのは、食事の初めに食物繊維が豊富な「野菜」などをたっぷり食べる事です。

 

中性脂肪値を下げるために、そしてダイエットのストレスを減らすためにも、是非、食物繊維を積極的に食べることをおすすめします。

 

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